グループホームわかりやすい加算ガイド(2)

障害福祉施設を運営するにあたり、加算制度の理解は重要です。しかし、従来の事業者ハンドブックは難解で読みにくいとの声をよく耳にします。そこで、本記事では夜間支援体制加算について、わかりやすくまとめました。

夜間支援等体制加算とは、夜間に寝ている間も、何かあった時にすぐに対応できる体制を整えている場合に算定できる加算です。では具体的に見ていきましょう。

イ 夜間支援体制加算(Ⅰ)

  • 夜間支援従事者が夜勤を行う。
  • 利用者に対して夜間や深夜の必要な介護支援を提供する体制がある。
  • 都道府県知事が認めた事業所で指定共同生活援助又は外部サービス利用型指定共同生活援助を行う。※
  • 夜間支援対象利用者の数に応じて、1日あたり所定単位数を加算。

ロ 夜間支援体制加算(Ⅱ)

  • 夜間支援従事者が宿直を行う。
  • 利用者に対して夜間や深夜の定時的な居室巡回や緊急時の支援を提供する体制がある。
  • 都道府県知事が認めた事業所で指定共同生活援助又は外部サービス利用型指定共同生活援助を行う。※
  • 夜間支援対象利用者の数に応じて、1日あたり所定単位数を加算。
  • イの夜間支援等体制加算(I)の対象利用者には加算しない。

ハ 夜間支援体制加算(Ⅲ)

  • 夜間や深夜の緊急事態に対応できる連絡体制や防災体制がある。
  • 利用者の呼び出し等に速やかに対応できる体制を確保している。
  • 都道府県知事が認めた事業所で指定共同生活援助又は外部サービス利用型指定共同生活援助を行う。※
  • 1日あたり所定単位数を加算。
  • イの夜間支援等体制加算(I)やロの夜間支援等体制加算(Ⅱ)の対象利用者には加算しない。

ニ 夜間支援体制加算(Ⅳ)

  • イの夜間支援等体制加算(I)を算定している事業所で、さらに夜勤を行う夜間支援従事者がいる。
  • 夜間支援従事者が共同生活住居を巡回し、利用者に夜間や深夜の必要な介護支援を提供する体制がある。
  • 都道府県知事が認めた事業所で指定共同生活援助又は外部サービス利用型指定共同生活援助を行う。※
  • 夜間支援対象利用者の数に応じて、1日あたり所定単位数を加算。

ホ 夜間支援体制加算(Ⅴ)

  • イの夜間支援等体制加算(I)を算定している事業所で、さらに夜勤を行う夜間支援従事者がいる。
  • 夜間支援従事者が共同生活住居を巡回し、利用者に夜間や深夜の一部の時間帯の必要な介護支援を提供する体制がある。
  • 都道府県知事が認めた事業所で指定共同生活援助又は外部サービス利用型指定共同生活援助を行う。※
  • 夜間支援対象利用者の数に応じて、1日あたり所定単位数を加算。
  • ニの夜間支援等体制加算(Ⅳ)の対象利用者には加算しない。

ヘ 夜間支援体制加算(Ⅵ)

  • イの夜間支援等体制加算(I)を算定している事業所で、さらに宿直を行う夜間支援従事者がいる。
  • 夜間支援従事者が共同生活住居を巡回し、利用者に夜間や深夜の定時的な居室巡回や緊急時の支援を提供する体制がある。
  • 都道府県知事が認めた事業所で指定共同生活援助又は外部サービス利用型指定共同生活援助を行う。
  • 夜間支援対象利用者の数に応じて、1日あたり所定単位数を加算。
  • ニの夜間支援等体制加算(Ⅳ)やホの夜間支援等体制加算(V)の対象利用者には加算しない。

※補足
都道府県知事が認めた事業所とは指定共同生活 援助事業所又は外部サービス利用型指定共同生活援助事業所を指します。

まとめ

イ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘの各加算について、それぞれの条件や内容をわかりやすくするために簡潔にまとめました。より詳しい内容については実際に事業者ハンドブックで確認してください。

夜間支援体制加算の正確な理解と適用は、施設運営において非常に重要です。加算制度を正しく把握し、利用者に質の高い支援を提供することで、施設全体の信頼性とサービス品質を向上させることができます。

この記事が、夜間支援体制加算についての理解を深める一助となれば幸いです。

本記事を通じて、加算制度のポイントが明確になり、日々の運営に役立つ情報を提供できたことを願っています。今後も、より良い支援体制を整えるために、適切な加算の取得とその活用を行ってください。疑問点やさらなる情報が必要な場合は、お気軽にご相談ください。施設運営の成功を心から応援しています。

行政書士石川将史事務所