農地を畑や田んぼ以外に利用したい場合、農地転用許可申請が必要となります。許可申請には、所有者や転用目的、事業計画など、様々な情報を正確に記載した申請書の提出が必須です。
しかし、申請書作成は複雑で、内容によっては修正が必要になる場合もあります。そこで今回は、一般の方でも理解しやすいように、農地転用許可申請書のポイントを簡単に解説します。
申請書の種類
申請書は、転用する農地の所有者によって2種類に分けられます。
- 農地法第4条許可申請書: 自分の所有地を転用する場合
- 農地法第5条許可申請書: 親族を含めた他人の所有地を転用する場合
申請書の種類を間違えると、許可が下りない可能性があるので、注意が必要です。
申請書の必須項目
申請書には、以下の項目を正確に記載する必要があります。
チェック項目
- 申請者、土地所有者、関係者の住所氏名
- 転用地の地番、面積、筆数
- 転用目的
- 事業計画(具体的な内容、スケジュール、資金計画など)
- 転用後の土地利用計画
- 周辺農地への影響対策
- 添付書類リスト
記入例
申請者 住所:〒123-4567 東京都〇〇区〇〇町1-2-3 氏名:山田 太郎
土地所有者 住所:〒123-4567 東京都〇〇区〇〇町4-5-6 氏名:山田 花子
転用地 地番:〒123-4567 東京都〇〇区〇〇町7-8-9 面積:1000㎡ 筆数:1筆
転用目的: 住宅建設
事業計画: – 2024年8月:解体工事 – 2024年9月:建築工事着手 – 2025年3月:完成 – 資金計画:自己資金5000万円、借入金5000万円
転用後の土地利用計画: 一戸建て住宅
周辺農地への影響対策: 防風林の設置
添付書類リスト: – 土地の登記事項証明書 – 位置図 – 公図 – 周辺土地利用図 – 事業計画書 – 資金計画書 – 防風林設置計画書
申請書のポイント
1. 転用計画の具体性
転用計画は、単に「住宅建設」と書くだけでなく、具体的なスケジュールや資金計画などを記載する必要があります。また、転用後の土地利用計画についても明確に示しましょう。
2. 迅速な転用計画
許可後、速やかに転用できる計画になっていることを示す必要があります。長期的な計画の場合は、その理由を説明する必要があります。
3. 資金計画の整合性
資金計画は、裏付け資料と整合性が取れている必要があります。例えば、自己資金の場合は、預金通帳のコピーなどを添付しましょう。
4. 周辺農地への影響対策
転用による周辺農地への影響を最小限に抑えるための対策を具体的に記載する必要があります。例えば、防風林の設置、排水対策などが考えられます。
5. 事前手続きと並行手続き
農地転用許可申請以外にも、事前にすべき手続きや、並行して受けるべき他法令の許可がある場合があります。これらの手続きについても、申請書に記載する必要があります。
6. 軽微な修正への備え
申請書は、軽微な修正に備えて、各ページに捨て印を押しておくことをおすすめします。
まとめ
農地転用許可申請書は、正確かつ丁寧に記入することが重要です。今回紹介したポイントを参考に、スムーズな申請手続きを進めましょう。
農地転用は手続きについて不安があれば専門家に相談することをおすすめします。農地転用を行える行政書士に相談してみましょう。親身になって相談に応じてくれると思います。
お近くの行政書士事務所を訪ねてみてください。
この記事が農地転用手続きの参考になれば幸いです。