技能実習制度の“外部監査人”って何をする人?

外国人支援業務への第一歩として──外部監査人講習を受けて感じたこと

こんにちは。行政書士の石川将史です。

私は現在、外国人関連業務の幅を広げるために、技能実習制度について勉強を進めています。その一環として「外部監査人講習」を受講し、外部監査人の資格を取得しました。

今回は、講習で学んだ内容や、自分なりに感じた「外部監査人の役割・意義」について、行政書士の立場からまとめてみたいと思います。

外部監査人とは?

技能実習制度には、監理団体という組織が存在し、企業(実習実施者)が適正に実習を行っているかを日常的に監督しています。

しかし、その監理団体自身も、年に1回、外部の第三者による監査を受ける必要があります。その役割を担うのが「外部監査人」です。

外部監査人は、行政書士や社会保険労務士などの専門資格者が中心で、制度への理解と中立性が求められます。

具体的な業務としては、以下のようなものがあります。

  • 3か月に1回行われる監理団体への書面監査への関与
  • 年に1回の実地調査(実習実施者を訪問しての監査)への同行・報告作成
  • 書類確認、ヒアリング、改善提案の記録・提出

このように、定期的かつ実践的な関わりがあり、実際の制度運用状況を把握する重要なポジションです。


講習で印象に残ったこと:現場の“現実的な限界”

講習の中で印象に残った話があります。

監理団体と実習実施者との間には、ある種の信頼関係や利害関係が存在しているため、法的にはNGと分かっていても、強く指摘しづらいことがあるという現実があるそうです。

もちろん、制度上は違反行為には是正が求められますが、現場では「言いたくても言いにくい」という空気がある、 そんな“難しさ”を知りました。

このような背景があるからこそ、外部監査人の存在価値が大きいのだと感じました。 中立的な立場から制度に基づいたチェックを行うことで、制度の公正さ・信頼性を担保する重要な役割を果たしていると思います。


前職での海外経験を思い出して

私は行政書士としてはまだ外国人業務の実務経験がありませんが、前職ではタイに海外赴任した経験があります。

現地では、オペレーターの作業指導や、安全面の確認、生産効率の改善など、現場の方々と一緒に汗を流して取り組んできました。ときには一緒に機械を直しながら、言葉の壁や文化の違いを乗り越える中で、信頼関係を築く大切さを学びました。

そうした経験を振り返ると、技能実習制度においても、ただ制度的な知識だけでなく、実習生一人ひとりの状況や職場環境を理解し、現場目線で関わる姿勢が求められているのではないかと感じます。


これからの目標

現在はまだ実務経験はありませんが、外部監査人としての視点を活かし、今後は監査業務だけでなく、申請取次行政書士として外国人支援の相談対応や書類作成にも関わっていきたいと考えています。

また、技能実習制度は今後、育成就労制度への移行が予定されており、大きな制度変更も注目されています。そういった動きにもアンテナを張りながら、現場の課題や制度の改善に目を向けていきたいと思います。


まとめ

技能実習制度の外部監査人という役割は、まだ一般的には知られていないかもしれませんが、現場の適正な運用を支える、とても重要なポジションです。

そして私自身も、前職の経験を土台にしながら、現場に寄り添った支援を目指し、学びを深めてまいります。

このブログでは、制度の動きや実務的な気づきなども引き続き発信していく予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

行政書士石川将史事務所